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曲から分かる「松田聖子」と「中森明菜」の違い【3つの曲を例に】

 

こんにちは!

 

僕は、現在20代前半の若者なのですが、最近Youtubeで中森明菜さんの歌う姿に惚れてしまい、色々見る中で、何やら「中森明菜 VS 松田聖子」どっち派?論争が勃発していたことが分かりました。

 

二人は1980年代を代表する超売れっ子アイドルですが、そのアイドルとしてのコンセプトは対照的で、「陽と陰」「太陽と月」「清純少女と不良少女」のような真逆のスタイルです。

 

僕自身はまだ生まれていなかったので、その当時の熱狂ぶりや姿をテレビで拝見することはなかったのですが、時代が変わり価値観が変化した後の若者でも「かっこいい!」「かわいい!」と思わせるのは本当に凄いことだなと感動しました。

 

アイドルと言えば、今は「乃木坂46(僕はファンです)」「欅坂46(僕はファンです」「日向坂46(僕はファンです)」など、秋元康さんが第一線でプロデュースされているものが多い印象です。

 

アイドルに対する価値観も我々視聴者の価値観も変わった中で、どちらが良いかどうかを比較することはできませんが、それでも中森明菜さんと松田聖子さんは、真のアイドルであると、映像を見て断言できると思いました。

 

松田聖子さんと中森明菜さんのスタイルがあまりにも真逆で、曲を聞き比べて歌詞を比較すると、あまりにもその「アイドル像」が異なっており、聞きながらニヤニヤしてしまいました。

 

そこで、今回は「曲の違いによって分かる中森明菜と松田聖子」という題で、二人の違いをストーリー仕立てで、紹介していきたいと思います。

 

長くなるかもしれませんが最後までお付き合いください。

 

 

二人のデビュー曲

 

松田聖子

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【裸足の季節】

歌詞の出だしは、

白いヨットの影 渚をすべり

入り江に近づくの 手を振るあなた

夢のことと分かっていても 

思い切りこたえる私です

 

この歌詞の出だしだけでも、まさに「夢見る清純少女」。初恋の彼に想いをはせて、それが夢にまで出てきてしまった。夢でも構わないから全力で応えたい!というピュアさ100%の歌詞です。

 

「こんな真っすぐな瞳で、そんなピュアなんですかあなたは!?」とまるで、純愛少女漫画の1ページをめくっている感覚になります。

 

歌の2番では、この恋が少しだけ進展します。

 

誘われた映画はまぶしすぎたの

背伸びする季節と云われたけれど

ハラハラし通しのエピローグには

思わずうつむいた私です

 

 

好きな彼に映画に誘われたんでしょう。しっかりおめかしをして、自分ができる精一杯の背伸びをしたはずです。見た映画はきっと恋愛映画。途中までは、なんとか彼の前でも普通なふりができたけど、恋愛映画のエピローグ部分ではついつい、自分まで彼との妄想に想いを馳せて恥ずかしくなり、うつむいてしまったというような情景が浮かび上がってきます。

 

 

松田聖子さんのデビュー曲は、初恋少女の青春の1ページでした。

松田聖子さんのキャッチコピーは”抱きしめたいミス・ソニー”です。

 

「ソニー」とはどういう意味なのか調べても出てこなかったので、知っている方がいらっしゃったら教えて下さい。

 

 

中森明菜

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【少女A】

歌詞の歌いだしは、

上目遣いに盗んで見ている 

蒼いあなたの視線がまぶしいわ

思わせぶりに口びるぬらし

きっかけぐらいはこっちでつくってあげる 

 

う~ん!松田聖子さんとうって変わって、「何でもお見通しのお姉さん」と言うべきでしょうか。「あなたが私に恋い焦がれているのなんて知っているわ、しょうがいないからきっかけくらいは作ってあげる。あとはあんた自分で頑張りなさい...」と言わんばかり。

 

しかしながら、ただ気の強くて、恋も百戦錬磨の女性ではありません。

歌詞の2番では、

頬づえついてあなたを思えば

胸の高鳴り 耳があぁ熱いわ

鏡に向って 微笑み(ほほえみ)をつくる

黄昏れ時は 少女を大人に変える

 

きっかけくらいは作ってあげると言っていた彼のことを好きな気持ちは確かにあって、耳が熱くなるほど彼に恋をしています。本当は、純粋に彼の前で笑いたいけど何かが邪魔をしてそれができない。そのもどかしさを晴らすために、鏡の前で笑顔の練習をするわけですね。

 

そしてそして、

特別じゃない どこにでもいるわ

ワ・タ・シ 少女A 

 

自分も周りと同じような恋する女の子なんだよと。お願いだから気が付いてと心の中で思っているような少女なんですねぇ...

 

松田聖子さんが初恋の彼との妄想(夢の中)にふけている間に、中森明菜さんは彼に純粋な気持ちを見せることができず、彼に気が付いて欲しいと願っているんですね。

 

松田聖子さんのデビュー曲「裸足の季節」に出てくる少女は、「真っ白な純愛だ~!そのまま頑張れぇ!」と言いたくなります。

 

反対に中森明菜さんのデビュー曲「少女A」に出てくる少女は、「おい彼ぇ!早く彼女の気持ちに気づいてやれぇ!」と彼女に同情したくなるような気持ちになります。それでも、「きっかけくらいはこっちで作ってあげる」とも言っているように、お姉さん気質な所もありますから、そこに痺れてしまう自分もいます。

 

二人のデビュー曲だけでも、この二人が対照的かお分かりいただけたかと思います。

 

 

付き合ってから

松田聖子

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【青い珊瑚礁】

 20代の僕でも今までの人生で10回は聞いたことがある曲です。

 歌いだしは、

 

あ~私の恋は南の風に乗って走るわ

あ~青い風切って走れあの島へ 

 

ブレることなく真っすぐで純粋な恋愛をしていますね彼女は。彼と砂浜をキャッキャッしながら、楽しんでいる様子が浮かんできます。

 

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こんな砂浜で彼と一緒に走って...実に素敵な恋です。まさに幸せの絶頂期と言っても過言ではありません。

 

松田聖子さんの最初の歌い出し、突き抜けるような透明な歌声はそのイメージとまさにぴったりと合っています。

 

サビの前で「あなたが好き!」と溢れる想いを惜しげもなく吐き出していることからも、その純愛さが伝わってきます。

 

 

中森明菜

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【十戒(1984)】

松田聖子さんが、彼とキャッキャッしている間、中森明菜さんはどうしていたのでしょうか?

歌い出しは、

愚図ねカッコつけてるだけで

何もひとりきりじゃできない 

 

これまた、姉さん!と言いたくなる出だしです。

 

姉さんは表面だけのかっこつけている男は見抜けるのです。

 

それでも、

発破かけたげる さあかたつけてよ

やわな生き方を変えられないかぎり

限界なんだわ 坊やイライラするわ

 

彼にチャンスを与えるんですね。最初のファーストコンタクトもそうでした。「口びるぬらして」きっかけを作ってくれたのは明菜様でした。

 

かっこつけてるだけ、優しいだけ、そんなハッキリしない男を簡単に捨てることなく、発破をかけてあげる。それでもあなたダメなら、私とは終わりよ。というやはりどこかはるか上空にいるような、当時は17歳でも35歳くらいの責任とメリハリの付け方があります。

 

私が好きになった男なんだから、最後まで面倒を見てあげるわ、ちゃんとしなさいと言う気持ちが伝わってきます。

 

僕はこの曲が一番好きです。17歳の少女が、「坊や イライラするわ」と言うと、「子どもが何を大人ぶってるんだ(ふんっ...)」と、見た目の幼さと発する言葉のギャップの大きさに苛立ちを覚えそうなものですが、明菜様からはそれが全く感じられませんでした。

 

ただシンプルに「かっこいい...」と。僕も、「イライラするわ」と言われたい。明菜様のためなら、優しいだけの男は卒業します!と神に誓うことが出来ます。

 

 

一緒にいる時間が増えて...

松田聖子

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【渚のバルコニー】

これも何度も聞いたことがある曲です。

この曲の中では、

ジーンズを濡らして泳ぐあなた

あきれて見てる

馬鹿ね呼んでも無駄よ

水着持ってない

 

これまた、お馴染の砂浜と海が舞台でしょうか。しかしながら今回は、青い珊瑚礁の時の、はち切れるばかりの「好き!」という純愛のキャッキャッした様子ではないようで、彼に対して「あきれる」という感情が出てくるほどの余裕が見えてきます。

 

これは、松田聖子さんも中森明菜さんと同様、「お姉さま」モードに入ったのでしょうか?

 

渚のバルコニーで待ってて

やがて朝が 霧のヴェールで二人を包み込むわ

I love you so I love you もう離さないで

Umm...あなたを愛している 

 

違いました。「好き」という気持ちが「愛おしい」に変わり、「恋」から「愛」に進化したようです。彼との関係はさらに深まったというわけですね。

 

松田聖子さんの恋は、とてもつもなく順調なようです。心配して損しましたね。

 

「彼が好きで好きでたまらない!どうしたらいいのこの気持ち!」とドキドキしていた純粋な少女から、「あんなにはしゃいじゃって...もう彼ったら...愛してる」と少し俯瞰で見れる大人な女性になりました。(僕の妄想です)

 

中森明菜

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【DESIRE-情熱‐】

 DESIREを歌う明菜様の美しさとかっこよさには誰もが痺れたはずです。

松田聖子さんの恋が「好き」から「恋」に変わっていく間、明菜様はどうしていたのでしょうか?

 

やり切れないほど

退屈な時があるわ

あなたと居ても

 

 あれ?明菜様は、「好き」どころか、むしろ彼との時間に退屈さえ覚えてしまっています。彼は優しいだけのハッキリしない男から変わることができなかったのでしょうか。

 

また、明菜様もそんな変わることができない男を捨てずに、関係を続けているのでしょうか。

 

喋るくらいなら踊っていたいの 今は 

 

彼と喋ることより、踊ることを選びました明菜様は。もう恋なんてどうでもよくなってしまったのでしょうか。変われない彼に呆れて、とうとう彼を捨てる決心がついたのでしょうか。

 

恋も dance,dance,dance,dance,danceほど

夢中になれないなんて 寂しい

get up get up get up get up

Burning love 

 

そんなことありませんでした。彼女も、寂しい想いをしていました。チャンスをあげたのに変われない彼。でも自分は彼のことが好き。でも彼と夢中になれるほどの恋ができない。それが出来なくて、悔しくて、悲しくて、寂しいのでしょう。

 

だからせめて夢中になれるダンスで、この発散しようのない気持ちをぶつけるしかないのです。

 

get up=立ち上がれ、起き上がれ。Burning lobe=燃え上がる恋。実に情熱的です。

 

明菜様に同情します。早く明菜様を満たす男になれ!

 

 

 

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【TANGO NOIR】

明菜様は情熱的にタンゴを踊ります。

そんな明菜様の姿を見て、彼もついに変わることを決心します。

もう引き返せない

美しい悪魔に魅入られて 

愛して いたぶられるままに 

 

ついに彼が、優しい男から変わりました。ただ、そうなるともう優しい彼にはもう会えない、引き返すことはできません。

ふりむくだけであなた罪なオトコ

命を燃やして踊れば Tango Tango

 

変わった彼の方をふりむく。明菜様が罪な男と言うほどの変貌ぶりなのでしょうか。そんな彼と命を燃やして愛のダンスを踊ります。

 

松田聖子さんが純白な愛を育む間、ついに明菜様は真の男になった彼との情熱的な恋に目覚めるのでした。

 

今までは、彼にきっかけを作ってあげたり、発破をかけたり、チャンスを与えていた姉さんでしたが、彼が覚醒したことでようやく彼と対等な恋愛をすることができました。

 

明菜様が求めていたのは、命を燃やすほどの情熱的な恋愛だったのです。

 

 

聖子派?明菜派?

誠に勝手ながら、お二人の曲の歌詞から私の妄想を展開してしまいました。

紹介と言いながら完全に私の自己満足になってしまいましたね。

 

上記に書かれたことは全て私の個人的な解釈・イメージですので、何の根拠にも基づいていないことをご了承ください。

 

他の曲には、また違った色んなシーンや情景、少女の性格が垣間見える時がありますからね。

 

ということで、まさに「陽と陰」「太陽と月」「光と影」対照的な二人の恋模様がご理解いただけたと思います。(私の妄想の中で)

 

ちなみに僕は、明菜派でございます。

 

まず何と言っても「かっこいい」これに限ります。

アイドル=可愛らしさというイメージがある私にとって、このギャップには度肝を抜かされました。

 

勿論、現代でも「かっこいいアイドル」はたくさんいると思います。例えば、欅坂46さん。彼女達のパフォーマンスは、爽やかな曲もありますが、少女とは思えないクールな曲もあり、インパクトがあります。

 

彼女たちは「汚い大人への反抗」や「常識に捕らわれない」といった反社会的な予想を超えた激しいパフォーマンスが本当に魅力的でかっこいいです。

 

しかしながら、明菜様のかっこよさは、欅坂46とは絶対に交わることのないかっこよさなのです。

 

どこか上から見下ろすような、でもそこに説得力があり、つい男が(少なくとも僕は)「はい!」と言いたくなりそうな、色気と迫力があります。

 

それこそ、中森明菜さんを知らない若者に「魅力を説明してください。」と言われたら、明菜様の映像を見せた方が説明するよりずっと早いでしょう。

 

そして、歌の最中は、まるで憑依したかのようにかっこいい女性なのですが、普段のトークや振る舞いは、天真爛漫で、でもあの声と容姿・スタイルだから大人っぽくて、単純に子供っぽい天真爛漫さではなく、余裕から来る自分らしさがあるというか...

 

かっこいい所はもう一つあります。

 

松田聖子さんと中森明菜さんは真逆のコンセプトのため、「仲が悪い」とか「「お互いに嫌い合っている」という話も出ていました。

 

しかしながら、中森明菜さん自身は松田聖子さんの大ファンだったそうです。デビューは松田聖子さんの方が先なので、きっと彼女への憧れもあったことでしょう。

 

でも中森明菜さんの凄い所は、「自分らしく」いられるアイドルの姿が、松田聖子さんのような清純派ではなく、その真逆のコンセプトであり、それを素直に受け入れものにしているという点です。

 

普通、自分のアイドル像に少しでも近づきたくなると思います。松田聖子さんのような王道の清純派アイドルに。

 

でも、明菜様はそれをしない。それは自分じゃない。事実、最初のデビュー曲の候補をレコード会社から提示され、自分で歌った際に「これは私には合わないかもしれない。」と話し、デビュー曲を変えたそうです。

 

当時16歳の少女が、自分より経験豊富な大人に対して「自分に合わない曲だ」とはっきり言える根性?天然?どちらかは分かりませんが、16歳の時点で、自分というものが確立していて、自分の魅せ方が分かっていたように思えます。

 

だからこそ、あの大人っぽい雰囲気が醸し出されていたのかもしれません。