ヨンスのひと笑い

落語によるひと笑いと普段感じている笑えないことを発信していきます

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落語【火焔太鼓】 part1 

こんにちわ!ヨンスです!

今回の演目は【火焔太鼓】です!

 

 

 昔は何か一つの商売が、ひとっ所でまとめて商いをしていたそうでございますな・・・

今のようにデパートという、何か一手に引き受けて商っているというわけではなく、職種職種で細かく分かれて、何屋さんというように商売をしていたそうで・・

道具屋さんという商売がありまして、これも浅草なんかへ行くと軒を並べてず~っと商いをしていたそうですな・・

なんかないかい?
ええ、あなたねえ・・来るとみんな持ってちゃうでしょ?今ないんですよ
あっちからもこっちからも言われるんですよ、なんか変わったものを変わったものをって・・あぁ・・手紙なんてどうです?
おお!いいな!手紙なんてもんは!古いもんか?
これは古いです
いいんだよ?古い質屋の証文だとか手紙なんかはね、家のどこかにかけておくとね、真に面白いもんなんだ、どういう手紙だ!?
ええ、小野小町西郷隆盛に出した手紙で
そら面白いねえ!小野小町西郷隆盛の・・・ちょっと待てよおい!まるで時代が違うじゃねえか!そんなもんあるわけねぇじゃねえか!
あるわけないのがあるから面白いんじゃありませんか!
 

なんてんで、馬鹿にされてるようなもんでございますな・・・

 
あのこないだ持ってった振り子の壊れた柱時計ね、静かでいいと思ってかけてたんだよ・・そしたらねえ、あれ振り子がねえと針が動かねえんだな?
何時だろうなって見るたびいちいち隣の家に聞きに行かなくちゃならねえ・・今日持ってきたからなんか他の物と変えてくれ?
あ、そうですか、ちょうどよかったんですよ!今振り子だけはいりました!
 

なんてんで、品物ばらばらにしちゃって売っちゃったりしてね、色んな家があったんだそうです昔はね・・

こういうところにはことによると何か掘り出し物がありゃしないかなんてんで、店の中を一生懸命探して歩いていて、奥の薄っ暗いところへ何か額がかかっている・・

見ると書だったりするもんで、「ん!?こいつはひとつ安く値切って買っていこう!誰か有名な人が書いた書面だったりすると儲かるぞ!」なんてんで、うんと値切って買って来て、うちの明るい所でもってホコリ掃って見てみたら今川焼なんて書いてあったりして・・

そういうことがよくあったそうですな・・そういう店がず~っと江戸のころでも呑気なもんで、それこそその時分ですと破れた行燈を置いてあるとか、机の足が一本取れちゃったやつだとかそういったものが、がたがたと置いてある・・

品物の手入れをするような料簡はもうないんです、そういうところの主は・・

世の中ついでに生きているというようなぼ~っとした人で、なんかうまいことがあったら一儲けしようなんてことしか考えていない・・

おかみさんの方が大変しっかりしていましてね・・

 
ちょいと!どうしてお前さんはそう商売が下手くそなんだよ!?
な、なにがだい!?
なにがじゃないよ!なんだってさっきのお客逃がしちゃうのよ!
そんなこと言ったっておめえ、逃げちゃうもんはしょうがねえだろ?ただふん捕まえて無理に売るって程、強い商売じゃねえんだ!
何を言ってんだよ!お前さんが逃がしたんだよ!?本当にまぁ・・あのお客はねえ!店のタンスを見て惚れこんで入ってきたんだよ?ニコニコ笑いながらいきなりタンスの所に行ったじゃないか!
『お前さんこのタンスいいタンスだね』って言ったとき何て言ったのお前さん!?
『ええいいタンスですよ?うちの店に16年あるんですから』って・・・そんなこと自慢になるかい!本当に・・16年売れないことを教えてるようなもんじゃないか!
『ちょいと開けてみてくれないか』ってったら『これがすぐ開くようだったらもうすでに売れちまってます』って・・
『じゃあ開かないのかい?』って言ったら『いえそんなことはありませんけれども、こないだ無理に開けようとしたら腕をくじいた人がいます』ってんだ・・そんなこと言って買うわけないじゃないか!
どうしてそういうことを言うのお前さんは!?あんまり馬鹿馬鹿しいことを言うもんだからお客の方でも、あっ・・ってんでお前さんの方じっと見て動けなくなっちゃってたんだよ?
お前さんはお前さんでお客さんの方ぼ~っと見てたの!?二人でしばらくの間にらみ合ってた・・
そのうちに客の方ではっと我に返って、すっと店出てっちゃったんだないか!本当にしょうがないねぇ・・
売れるものは売らないんだからねえ・・そのくせ売らなくていいものは売っちゃうんだから!
何がったってそうじゃないか!去年のことだよ?向かいの米屋の旦那がうちに遊びに来ててさ、奥で使ってる火鉢見て、『甚兵衛さんあの火鉢はいい火鉢だね』って言ったら『良かったら売りましょ』ってんで売っちゃったろ?
うちに火鉢がなくなっちゃったじゃないか!寒くなったらしょうがないもんだから、向かいのうちに火ぃあたりに行ったりなんかして・・
米屋の旦那こう言ってたよ?『甚兵衛さん付きで火鉢買っちゃったような気がする』って・・
本当にしょうがないんだからねえ・・・損ばかりしてんだからお前さんは!もう~だからまた損するんだろうなって考えるからさぁ・・もうろくなもんだって食べてないんだよ?
すっかり胃が丈夫になっちゃった!たまには胃が悪くなるほどなんか食わしてみたらどうだい!?
何を言ってんだい!ぐずぐず言ってんじゃねえよ!?亭主のすることにいちいち口を出すんじゃねえ!
何を言ってんだよ!?お前さんが一人前の人だったらあたしだって黙ってるよ!そうじゃないから黙っていられないんじゃないか!
今朝、市に行ってきたんだろう?
うん
何買ってきたんだい?
いいじゃねえか何だって・・
よかないよ!言ってごらん!?言ってごらんてんだよ!言わないかい!やい!
な、なんだいその、やいってのは!おめえはうるせえなぁ本当にもう・・言うよ!
太鼓だよ!
え?
太鼓!
それがお前さんはおかしいてぇの・・ね?太鼓なんてものは際物と言ってねえ、お祭り前だとか初午の時じゃないと売れやしないんだよ!もう~弱ったもんだね・・どんな太鼓買ってきたの!?
こっち出して見せてごらんよ!お見せ!お見せってえの!見せなさいよ?
あたしが静かに言ってるうちに見せたほうがいいよ?
本当にもう・・嫌な女だねぇ・・見せるよ今!
ほら見ろ!これだ!どうだ!?
あらやだっ・・まぁ大層汚い太鼓じゃないか!
それがお前素人だってんだ・・これはな時代がついてんだ、こういう古いもんだってえと儲かることが あるかもしれねえ・・
儲かることはないよ!?お前さんが古いので儲けたことがあるかい?この前だってそうじゃないか!
平清盛の詩吟っての買ってきて損しちゃったろ?
そう・・あれは損した・・だけど俺が古いので損したのは大したことはねえよ?
清盛の詩吟だろ?岩見重太郎の草鞋だろ?巴御前の鉢巻だろ?
馬鹿馬鹿しいからおよしよ!いくらで買ってきたの?
一分だよ・・
一分?本当にもう・・御あし(お金)をどぶに捨ててるようなもんじゃないか!
店に出したって売れやしないよ!
う、売れるよ!何を言ってやがんだ!ぐずぐず言うなよ!?
定吉~~!!何をぼんやりしてやがんだ馬鹿!おじさんがこうやって品物買ってきたんだ!ぼんやりしてねえでホコリでもはたくんだ!
これ向こう持っててホコリはたきな!
およしそんなもの!ホコリはたくってと太鼓がなくなっちゃうよ!
うるせえなおめえは!・・・何してんだ早く向こう持っててホコリはたけ!
へ~~~い!
 
part2へ続く
 
 

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【火焔太鼓を聞きたい方へ】

 

 

 

桂歌丸 名席集 9 禁酒番屋/火焔太鼓

桂歌丸 名席集 9 禁酒番屋/火焔太鼓

 

 

 

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